「ドミートリイ」がずっとこの場所で張り込んでいる理由がわかりました。
「グルーシェニカ」が「フョードル」のところに行くのを阻止するために5日間もこんなことろでがんばっているのですね。
「あの人をですか?」と「アリョーシャ」も確認します。
「そうさ。ここの持主の、あの売女どもの小部屋を、フォマーという男が借りている。フォマーはこの土地の出の、兵卒上がりでな。ここに奉公して、夜は番人をしているんだが、昼間は山鳥を射ちに行って、それで暮しをたてているんだ。俺はそいつの部屋にしけこんでるんだけど、やつにも、ここの主人たちにも秘密は、つまり俺がここで見張りをしてるってことは、ばれていないんだよ」
「知ってるのは、スメルジャコフだけですか?」
「あいつだけだ。女が爺のところへきたら、教えてくれることになっているんだよ」
「金包みのことを教えてくれたのも、あの男なの?」
「そうさ。極秘だぜ。イワンでさえ、金のことも何も知らないんだ。一方、爺はイワンを三日か四日の予定で、チェルマーシニャ村へやる肚なのさ。あの林を八千ルーブルで伐採する買手があらわれたもんだから、親父のやつ、『一肌ぬいで、お前が行ってきてくれよ』なんて、イワンを口説いてるんだ、つまり、二日か三日の予定でさ。その留守の間にグルーシェニカを来させようというのが、親父の肚だよ」
「そうすると、お父さんは今日もグルーシェニカを待ってるわけですね?」
「ここの持主の、あの売女どもの小部屋」というのは、「マルファ」が食事をあげたりしている貧しい老婆とその娘のことです。
小部屋があって、そこを「フォマー」という男に貸しているのですね。
「ドミートリイ」が昼間は山鳥を射ちに行って不在の「フォマー」の小部屋を使っているのですが、これは、主人である貧しい老婆の許可のもとで、また、「フォマー」もそれを了承しているのだと思います。
ただ、利用するにあたっての詳しい理由は知らないということでしょう。
チェルマーシニャ村というのは現存するのでしょうか、「チェルマーシニャ村はスターラヤルッサとベリーキーノブゴロドの中間に位置するものと思われる。」とネットで書かれているのを見つけましたので架空の村でしょう。
それにしても「ドミートリイ」は「フョードル」の家の事情を手に取るように知っていますね。
これは、「スメルジャコフ」がいかにお喋りであるか、また「ドミートリイ」をいかに信頼しているかということでしょう。

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