「アリョーシャ」は幼いころから、みんなに愛されました。
将軍夫人が亡くなり、恩人であり、養育者である「エフィム・ペトローウィチ・ポレノフ」の家に引きとられたときも、彼は実の子供同然に見なされるほど家族全員の心を惹きつけました。
彼がこの一家に引きとられたのは、たぶん5~6歳くらいだと思います。
ですから、「打算的な狡さや要領のよさなどの、取り入って気に入られようとする技巧や、自分を愛するように仕向けようという才覚だのがあったとは、とても考えられない」のです。
つまり、「自分に対する一種独特な愛情をひき起こさせる才能を、彼はみずからの内に、いわば天性そのものの中に、ごく自然に直接そなえていたのである」ということです。
まさにそれは、持って生まれた性格というものでしょうね。
こればかりは、いくら努力しても手に入れることができません。
不平等ではありますが、どうしようもできないことです。
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