結局、「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」は、召使小屋にいた「ドミートリイ」を引き取りました。
この時に彼と「フョードル」の間にどのような話がされたのでしょう、それは書かれていませんが、「フョードル」の性格から考えても何かの約束めいたことがあったのではないでしょうか。
そして「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」は、この町で相続した領地からあがるお金の受け取り方法を取り決めてから、すぐに長期の予定でパリに行ってしまいました。
そして、パリで例の二月革命が勃発しましたので、そのことに夢中になってしまいます。
そういうわけで「ドミートリイ」は従姉にあたるというモスクワのある婦人に託されます。
そのモスクワの婦人も亡くなり、すでに結婚している娘に引き取られ、さらにその後もう一度、誰かに引き取られたということです。
彼が「ドミートリイ」の面倒を見たのは、どのくらいの期間だったのでしょうか、いろいろと事情はあれ、これでは無責任と言われても仕方がありませんね。
結局、母に捨てられ、父にも捨てられた「ドミートリイ」の幼年時代は「グリゴーリイ」→「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」→(モスクワの婦人)→(娘)→(誰か)と転々とします。
長男「ドミートリイ」はこのような不幸な育ち方をしたのです。
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