「ドミートリイ」は父「フョードル」と「はじめて対面」しましたが、残念なことに、というか私たちにとっては当然のことですが、父のことが気に入らなかったらしく、しばらく家にいましたが、ある程度のお金をもらい、領地からの収益の今後の受け取り方法についてある種の協定を結ぶなり急いで立ち去りました。
そしてこれは括弧書きで注目すべきことであると書かれているのですが、彼は領地の収入額も、価値も聞いていないのです。
ここで「ドミートリイ」の特徴的な性格が推測されるのですが、作者は私の推測を超えてはっきりと書いています。
彼は自分の資産を誇大に考えており「軽率で、気性が荒く、激情家で、せっかちで、遊び人であり、いっとき何かを手に入れさえすれば、もちろんほんのしばらくの間だけはとはいえ、すぐにおとなしくなってしまう。」と。
いや、これは作者が書いているのではなく、「フョードル」が「ドミートリイ」の性格をそのように結論づけたと書いていますので、さすが年の功で人を見る目は父親の方が百歩も千歩も上手です。
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