それにしても、「フョードル」も「ドミートリイ」もひどい性格に描かれていますね。
ふたりもと悪いのですが、底意地が悪いのは「フョードル」の方で、彼は「ドミートリイ」を手玉に取ります。
彼は、大金を当てにしている「ドミートリイ」に「小額の小遣いや、一時的な仕送り」を与えます。
「いっとき何かを手に入れさえすれば、もちろんほんのしばらくの間だけはとはいえ、すぐにおとなしくなってしまう。」ことを見抜いているから策略的です。
この状態が4年間も続きましたので、しびれをきらした「ドミートリイ」は財産にかんする話をきっぱりとつけるために再度、この町にあらわれます。
そこで、「フョードル」は説明します。
もう「ドミートリイ」に与える財産はないのだと。
もらうべきお金は4年間で底をついたということで、もしかすると渡しすぎているかもしれないと。
そして、以前に交わした協定によって、もはや何一つ要求する権利はないのだと。
何度も言いますが、ここには親子の情などかけらもなく、あるのはお金だけです。
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