2016年4月27日水曜日

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「フョードル」の二度目の妻、そして「イワン」と「アレクセイ」の母親「ソフィヤ・イワーノヴナ」はいったいどんな人だったのでしょうか。

彼女は、素直でやさしく、清純で、清楚な容姿で、すばらしい美貌の持ち主の16歳の少女なのです。

父親はありふれた補祭で、お母さんのことは書かれていません。
両親とも亡くなったのか、離別か、わかりませんが幼いころから「天涯孤独の《みなし児》」だったそうです。

そして、引き取って育ててくれたのは、「ヴォロホフ将軍の未亡人」という人で、名門の裕福な家の老婦人です。

ところが、「ヴォロホフ将軍の未亡人」もかなり問題のある人物で、「ソフィヤ・イワーノヴナ」を育ててくれたのはいいのですが、こういうふうに性格描写されています。

「おそらく根は悪い人間ではないのだろうけれど、無為の生活のためにやりきれぬくらい自分勝手になったこの老夫人のわがままや、絶えまない叱責を堪えぬくのが彼女にとってはそれほどつらかったのである。」

「彼女」というのは「ソフィヤ・イワーノヴナ」のことで、「それほど」というのは、死ぬほどということで、この老夫人の迫害のために、あるとき、物置で首を吊って自殺をはかったことがあったということです。

老夫人の「無為の生活」というのは、なんだかわかりませんが、まあ、よくない精神状態だったので「ソフィヤ・イワーノヴナ」をいじめたのでしょう。

とにかく、哀れな少女「ソフィヤ・イワーノヴナ」は自殺を決行するくらいまで孤独でみじめな生活を送っていたのです。

そこに「フョードル」があらわれたのですから、どうなるかはだいたい予想されます。


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