作者の言い方では、こうなっています。
「哀れな少女は恩人を女から男に取りかえたのだった」と。
この結婚は当然、「女」の「恩人」である「ヴォロホフ将軍の未亡人」から大反対されました。
彼女は、怒っただけでなく、二人を呪ったほどでしたので、持参金などもちろんありませんでした。
お金に目のない「フョードル」も今回ばかりは持参金などは当てにしていませんでした。
というのは、「ソフィヤ・イワーノヴナ」の清純なすばらしい美貌に魅惑されたのです。
「これまで女性の下品な美しさばかりを背徳的に愛してきた色好みの彼をぎくりとさせた」ほどの「清楚な容姿」に「ひとりやにさがっていた」そうです。
そして、「あの清らかな目が、あのとき、剃刀みたいに俺の心をざくりと切り裂いたんだよ」と「あとになって彼は、彼一流のいやらしい笑いを洩らしながら、よく語った」と書かれており、彼のような「退廃的な人間にとってはそれも好色的な魅力としてしか映らなかった」のかもしれないとあります。
「フョードル」には24歳以上の長男がいますのでこのとき彼はたぶん、50歳前後だと思いますが、16歳の少女と結婚となると少々異様な感がしますね。
ちなみにドストエフスキー自身は、44歳の時に、20歳のアンナと再婚しています。
ちなみにドストエフスキー自身は、44歳の時に、20歳のアンナと再婚しています。
日本では女性は16歳から結婚可能で、戦前は15歳でしたが、当時のロシアの状況はどうだったのでしょうか。
また、今と違って、未成年者にたいしては、両親または養父母の同意などは、必要なかったのでしょうか。
また、今と違って、未成年者にたいしては、両親または養父母の同意などは、必要なかったのでしょうか。
ここでは、親代わりの「ヴォロホフ将軍の未亡人」が大反対していますので、16歳の「ソフィヤ・イワーノヴナ」が自分の意思だけで結婚したように読めます。
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