まわりの誰もが不思議に思った「フョードル」と「イワン」の蜜月です。
しかし、考えてみれば「フョードル」にとっては、ひどい仕打ちをした息子ではありますが、お金をせびる目的でやってきたのではないことがわかって、ほっとしたのでしょう。
彼はお金しか頭にないのですから。
では、「イワン」にとってはどうなんでしょう。
普通に考えれば、どんな事情があろうとも一つ屋根の下に暮らすのも嫌なことでしょう。
「イワン」がどんな考えで同居できるのか、興味深いのですが、それも「謎」です。
ここで作者は、この「謎」が不合理ではないと読者に思わせるかのような描写を加えます。
1「時には」「フョードル」はいやがらせのような極端なわがままを言うことがあったこと
2「時には」「フョードル」が「イワン」にほとんど従服するようにさえなったこと
3「時には」「フョードル」の品行さえ良くなったこと
つまり「イワン」が「フョードル」に「傍目にもわかるほどの感化」を及ぼしたということですが、「時には」の3連発でリアリティを演出しています。
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