「フョードル」は続けます。
彼は自分ような飲んだくれ爺やいかがわしい女たちが出入りするような家にいるよりは修道院の方がいいだろうと言います。
そして、「お前は天使」で何物も手を触れることでできないと思うし、それで修道院行きを許可したし、「お前の分別」は悪魔に食われていないので、「勢いよく燃えて、火が消えて迷いがさめたら、帰ってくるんだな。俺は待っているよ。」と。
ここで「フョードル」は世の父親たちの言うようなことを言い、少し感傷的になっています。
彼は心がねじれてはいましたが涙もろい人間でしたので最後に「お前だけがこの俺を非難しなかった、この世でたった一人の人間だと感じている」と言って、すすり泣きしたのです。
これで、「フョードル」の長い独白は終わりますが、この父親になんの非難もしなかった「アリョーシャ」の存在は神さまというか、何とも言いようがありません。
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