2016年7月3日日曜日

94

次は、◯◯と考えるかもしれないが、そうではなくて◯◯、の形式の三つ目になります。

「アリョーシャ」は①鈍くて、②発育が遅れていて、③学校も途中までしか行ってないと言う人がいるかもしれないが、③以外はそうではなくて実は①と②はたいへんな間違いであると言っています。

その理由について、以前にも書かれていたことをあらためてくりかえしておくと前置きされて、「彼がこの道に入ったのは、もっぱら、当時それだけが彼の心を打ち、闇を逃れて光に突きすすもうとあがく彼の魂の究極の理想を一挙にことごとく示してくれたからにほかならない。」と、「アリョーシャ」の紹介の章で説明されたことと同じ内容が書かれています。

そして、さらにそれに加えて、彼が、「わが国の現代青年」であり、つまり誠実で、真理を求め、探求し、信ずる人間であり、いったん信じれば、全身全霊でそれをなしとげようとし、そのためなら生命をも犠牲にしようと、やむにやまれぬ気持ちをいだいている青年であると。


0 件のコメント:

コメントを投稿