「フョードル」が地主の「マクシーモフ」のことを「フォン・ゾーンにそっくりだ」と言ったことにたいして、「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」は、どうして彼が「フォン・ゾーン」に似ていると言うのか、そしてそもそも「フォン・ゾーン」を見たことがあるのか?と聞き返します。
「フョードル」は写真を見たことがあると言います。
そして、目鼻立ちは似てなくても、「いわく言いがたい点が似てますな。まさに正真正銘フォン・ゾーンの複製だ。こういうことは、顔だちを見ただけでわかるほうでね」と言います。
「フョードル」は世の中のことに長けているだけあって、人を一目で見抜くことには自信があるのでしょう。
いったいどういう点が似ているのかわかりませんが、顔立ちでなければ、直感的なものでしょう。
「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」も「そりゃ、あなたはこういうことに関しちゃくわしいでしょうよ。・・・」と言います。
そして、彼は、そのような会話から「フョードル」の道化のようなことがはじまる予感がしたのかもしれず、「わたしらは礼儀正しく振舞おうと約束したんですからね・・・」くれぐれも自制してください、と釘をさします。
また、彼は自分は「フョードル」なんかとは違う、そして「フョードル」といっしょに、「ちゃんとした人たちの前へ出るのがこわくてならない」と修道僧に言いました。
すいぶん自己主張が強い人ですね、自分は「フョードル」なんかとは関係なく、ちゃんとした人間だということを訴えています。
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