「フョードル」は少しふざけはじめてきていますね。
「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」は、置いて帰りますよ、そうしらたあなたは両手をつかんで引きずりだされますよと、「フョードル」に言います。
なんだか、ここまできて、「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」も「フョードル」の同類のように思えてきました。
本人は正反対と思っているでしょうが、どこか補完しあっているようです。
「フョードル」は僧庵の囲いの内へ一歩入るなり、「見てごらんよ、なんてすばらしいバラの谷間に暮らしてるんだろう」と突然叫びました。
そこには、今の季節はバラはありませんでしたが、たくさんの珍しい美しい秋の花が一面に咲き乱れていました。
作者は、「おびただしい数の珍しい美しい秋の花」と書いていますが、その一部でも花の名前を書いてほしかったです。
これらの花の世話は、経験の豊かな人が行っているらしく、花壇は教会の囲いの内にも、墓の間にも作られており、長老の庵室のある入口の前の渡り廊下のついた木造の小さな平屋も花に囲まれていました。
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