長老を待っている間、「ホフラコワ夫人」は娘の車椅子のわきの椅子に腰かけていました。
先ほど、この車椅子は長い車椅子と表現されていましたが、ちょと想像がつきません。
その「ホフラコワ夫人」から二歩くらいのところに、年とった修道僧が立っていました。
彼はここの修道院の人ではなく、遠い北国のあまり有名ではない、さる修道院から「ゾシマ長老」の祝福を受けにやってきたのでした。
しかし、「ゾシマ長老」は、彼らのところではなく、まっすぐ行って民衆のところに向かいました。
信者たちは、低い渡り廊下と広場を結ぶ、三段しかない表階段の方に殺到しました。
長老は、一番上の段に立ち、ストールをかけ、つめよせてくる女たちに祝福を与えはじめました。
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