2016年9月7日水曜日

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「フョードル」と「ピョートル・アレクサンドロウィチ・ミウーソフ」の嘘と道化の入り混じったような、実のない、なじりあいを聞いていて、「ゾシマ長老」もうんざりしたのかもしれませんね。

彼は急に席をたって「申しわけありませんが、みなさん、ほんの数分だけ中座させていただきます」と訪問者全員をながめやりながら言いました。

この訪問者たちより先にきて、「ゾシマ長老」を待っている人がいるから、とのこと。

「ゾシマ長老」は最後に「それから、やはり嘘はいけませんよ」と明るい顔で「フョードル」に言い添えました。

このあとの部分を読むと、中座時間が「ほんの数分だけ」なんてことはないと思うのですが、「ゾシマ長老」はここで少し時間をおいて、ふたりの頭の冷めることを期待したのでかもしれません。

それにしても「ドミートリイ」は、遅いですね。


この会合は「ドミートリイ」なしでは本題に入るわけにはいきませんので、「フョードル」はあえて、無駄話で時間を稼ごうとしているのでしょうか、しかし、それにしてもこの内容はひどすぎて、時間稼ぎなんぞどうでもいいくらいな混乱状態になってしまっていますね。


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