2016年10月29日土曜日

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長かった「ゾシマ長老」の話も終盤です。

今のところキリスト教の社会自体はまだ態勢がととのっておらず、わずか七人の義人の上に立っているにすぎない。しかし、彼らの力は衰えてはおらず「まだほとんど異教的な結合体に近い社会から全世界を統一する単一の教会へ完全に変貌させようという期待を揺るぎなくいだきつづけているのです。」そして、それがもし永劫の未来のことであってもそうなってほしい。「なぜならこれは実現することに定められておるのですからの、アーメン、アーメン!それに、その時期や期限などで心を乱すことはありませぬ。けだし時期や期限の秘密は、神の叡智の中に、神の予見と愛の中に秘められておるのですからの。およそ人間の計算ではまだきわめて遠くにあるはずのものも、神の予定では、ことによると、すでに実現の直前にあって、もう戸口まできているかもしれないのです。そうあってほしいものです、アーメン、アーメン!」

「アーメン!アーメン!」と「パイーシイ神父」が敬虔にいかめしく追唱しました。

これで「ゾシマ長老」の話は終わりましたが、「七人の義人」というのは、はっきりとはわかりませんでしたが、「七大天使」と言われる人のことなのでしょうか。


この最後の話の部分では、国家という言葉が使われず、社会という言葉になっています。


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