父子の罵り合いを聞いていた「イォシフ神父」も我慢できなくなったのでしょう。
「恥を知りなさい!」と、叫びました。
そして、終始黙っていた「カルガーノフ」が「恥を知りなさい、みっともない!」と、青年らしい声を興奮にふるわせながら、顔を真っ赤にして、ふいにどなりつけました。
意外でしたが、この若者も我慢できなくなったようですね。
「こんな男がなぜ生きているんだ!」と、「ドミートリイ」が、もはやほとんど怒りに狂ったようになり、なにか異常に肩をそびやかし、そのためほとんどせむしに近い格好になって、低い声で唸るように言いました。
そして、「いや、教えてください、この上まだこんな男に大地を汚させておいていいもんでしょうか?」と、片手で「フョードル」を指さしながら、みんなを見渡しました。それは、ゆっくりとした、淡々たる口調でした。
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