むきになった「ラキーチン」はふっと黙りました。
ここで、少し間があったのでしょう。
そして、自省したのでしょう。
「ラキーチン」は「しかし、もうたくさんだ」と、前よりもいっそうゆがんだ笑いをうかべ、「どうして笑ってるんだい?低級な男だと思ってるんだろう?」と言いました。
「アリョーシャ」は、君が低級な男だなんて考えたこともなく、頭がいいと思っている、まあいいじゃないか・・・自分はうっかり笑っただけなんだから、君がむきになるのは自分だってわかるよ「ミーシャ」、君の熱しぶりを見て思いあたったんだけど、「君自身もカテリーナ・イワーノヴナに無関心じゃないんだね、僕はずっと前からそうじゃないかと思ってたんだ。だから君はイワンをきらうんだよ。嫉妬しているんだろう?」と。
「ラキーチン」の「イワン」に対する批判は論文の内容までにおよんでおり、少し異常じゃないかと思えるほどの憎み方なのですが、彼が「カテリーナ・イワーノヴナ」に好意を持っているとなると納得できます。
そして、いろんな糸で引っ張られている登場人物たちの関係性にさらに糸の力が加わりより複雑になりますね。
「ラキーチン」は、「そして、あの人のお金にも嫉妬してるってわけか?そう付けくわえたらどうだい?」と言います。
「いや、お金のことなんぞべつに付け加えないよ、君を侮辱するつもりはないもの」と「アリョーシャ」。
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