「ラキーチン」が「グルーシェニカ」の家の寝室に隠れていたことは、誰もが疑問に思うことです。
「ああ、そうだ、忘れてたよ、あの人は君の親戚だったね・・・」と「アリョーシャ」がすぐにその疑問を解いてくれます。
しかし、新たな疑問が起こります。
「ラキーチン」は真っ赤になってどなります。
「親戚?グルーシェニカが僕の親戚だって?おい、気でも違ったのか?頭がイカれたんだな」と。
「アリョーシャ」は、「どうして?本当に親戚じゃないの?僕はそうきいてたけど」と。
「ラキーチン」は、どこでそんなことをきけるのか?君らカラマーゾフ家の連中は何やら古い家柄の偉い貴族を気どっているけど、君の親父などは道化役でよその食卓をまわって歩き、お情けで台所に入れてもらったくせに、そりゃ、僕が坊主の倅で貴族の君らにくらべたら蛆虫同然だとしても、そんな愉快そうな態度で侮辱するのはやめてもらおう、僕にだって名誉心があるから、アレクセイ君、「僕がグルーシェニカの親戚であるはずがないだろう、あんな売春婦の。よくおぼえといてくれたまえ!」と、かんかんに怒って言いました。
「ラキーチン」はなぜこんなに怒っているのでしょう。
「グルーシェニカ」の親戚であれば、まずいのでしょうか。
この言い方だと、町の人たちは、彼らが親戚であるとは思っていないのでしょう。
親戚でなければ、なぜ「グルーシェニカ」の家に出入りしているのでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿