「そうです、そうです、永遠の思い出が」
少年たちが感動の面持で、甲高い声を張りあげていっせいに叫びました。
「あの子の顔も、服も、貧しい長靴も、柩も、不幸な罪深い父親も、そしてあの子が父親のためにクラス全体を敵にまわして、たった一人で立ちあがったことも、おぼえていようではありませんか!」
「そうです、おぼえていますとも!」
少年たちがまた叫びました。
「あの子は勇敢でしたね、気立てのいい子でしたね!」
「ああ、僕はあの子が大好きだった!」
「コーリャ」が叫びました。
「ああ、子供たち、ああ、愛すべき親友たち、人生を恐れてはいけません! 何かしら正しい良いことをすれば、人生は実にすばらしいのです!」
「そうです、そうです」
感激して少年たちがくりかえしました。
「カラマーゾフさん、僕たちはあなたが大好きです!」
どうやら「カルタショフ」らしい、一人の声がこらえきれずに叫びました。
「僕たちはあなたが大好きです、あなたが好きです」
みんなも相槌を打ちました。
多くの少年の目に涙が光っていました。
「カラマーゾフ万歳!」
「コーリャ」が感激して高らかに叫びました。
「そして、亡くなった少年に永遠の思い出を!」
感情をこめて、「アリョーシャ」がまた言い添えました。
「永遠の思い出を!」
ふたたび少年たちが和しました。
「カラマーゾフさん!」
「コーリャ」が叫びました。
「僕たちはみんな死者の世界から立ちあがり、よみがえって、またお互いにみんなと、イリューシェチカとも会えるって、宗教は言ってますけど、あれは本当ですか?」
「必ずよみがえりますとも。必ず再会して、それまでのことをみんなお互いに楽しく、嬉しく語り合うんです」
半ば笑いながら、半ば感激に包まれて、「アリョーシャ」が答えました。
「ああ、そうなったら、どんなにすてきだろう!」
「コーリャ」の口からこんな叫びがほとばしりました。
「さ、それじゃ話はこれで終りにして、追善供養に行きましょう。ホットケーキを食べるからといって、気にすることはないんですよ。だって昔からの古い習慣だし、良い面もあるんだから」
「アリョーシャ」は笑いだしました。
「さ、行きましょう! 今度は手をつないで行きましょうね」
「いつまでもこうやって、一生、手をつないで行きましょう! カラマーゾフ万歳!」
もう一度「コーリャ」が感激して絶叫し、少年たち全員が、もう一度その叫びに和しました。
突然ですが、これでこの小説は終了です。
ここで絶筆です。
この最後を書いた著者の心境はどのようなものだったのでしょうか、「アリョーシャ」が先生のようになって、子供たちに話をする場面は、今までと違って妙な具合の文章だと思います、いくら子供だからといって「カラマーゾフ万歳!」はないと思いますがこれが二度も繰り返されています、しかし、あまり考えないことにしましょう。
このブログをはじめたのは2016年4月1日です、そして今日が2019年3月31日、ぴったりまる3年です、実は今年の1月下旬ごろ、いつ頃終わるか調べました、残りのページ数を3月末までの日数で割ったらちょうど3で割り切れたので、気分をよくしてその日から今まで2ページだったのを3ページを目処にして書き進めてきたのです、しかしその頃からそろそろルーティンにも飽きてきて、なぜそうするのか今更ながらですが疑問がわいてきて、そういうふうに自ら自分を規制する自分が、そうすること自体が嫌だと思いはじめました、幸いにももう終わりに近づいていましたので最後までたどりつけましたが、たしかに、成果は計り知れないほど大きい、しかし・・・・ということです、まったく満足できる出来ではありませんが、まあこんなものか、です、毎日、朝起きてすぐに読み書きしましたので、これは全体がある意味で朝のぼんやした思考と言えるかもしれず、キレのいいものではありません、たくさんいろんな意味での間違いがあると思いますので、それを直したいのですが、今はそれをするだけの気力がないので、そのままにしておくかもしれません。
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